FX初心者向け入門・始め方と口座比較

サヤ取り

「今井雅人によるFX入門・始め方と口座比較は投機ではない分散投資の一環としてのFXをおすすめしています。レバレッジも2~5倍で、米ドル円など主要通貨を中心にスイングトレードで、必ず逆指値注文を入れるというものです。

 

そのため、南アフリカランドトルコリラなど経常赤字国の高金利通貨でのスワップポイント狙いの取引はあまりおすすめしていなかったわけですが、スワップポイントを使った低リスクの取引手法が生み出されました、それが近年サヤ取りとして知られる手法です。

 

英語ではForex arbitrage trading(フォーレックス・アービトラージ・トレーディング)となります。

 

元々は、株式や商品取引で、現物と先物の価格差を利用して利益を得る裁定取引を意味していました。割安な方を買い、割高な方を売るわけですが、時間的または地理的な価格差を利用するこうした取引では、情報力に優れたプロが圧倒的に有利でした。日本では日経平均と日経平均先物が代表的な取引となっています。

 

FXにおいても後述される本文記事の「FX入門・初心者の通貨ペア別分散投資には相関関数が、勝利には運が必須!」の通貨ペア毎の相関関数の表にあるように-0.58の豪ドルと-0.59のニュージーランド/米ドルのように相関が極めて高い二つの通貨を一方を買い、一方を売る取引を指していました。二つの通貨を見比べて乖離が大きくなったときにアクションを取り、小さくなったときに手仕舞うというものです。

 

相対的に豪ドル/円が安すぎ、ニュージーランド/円が高すぎるときに、豪ドル/円を買い、ニュージーランド/円を売るポジションを同量、同時に持つという取引です。もちろん反対に豪ドル/円が高すぎる、ニュージーランド/円が安すぎる時は豪ドル/円を売り、ニュージーランド/円を買うこととなります。

 

例えば2018年12月に豪ドル/円が84円に達した際にニュージーランド/円は78円台前半でした。5円以上の差があったこととなります。2019年9月にはRBA利下げの噂が立ち、米中貿易戦争もあり豪ドルが下げその差は3円50銭ほどとなりました。通常5~6円の開きがあるので過去の推移から見ると、豪ドル/円買い&ニュージーランド円/売りとなるわけです。

 

2021年9月29日時点では豪ドル円は80.69円、ニュージーランド円は77.33円です。差は3.3円です。やはりRBAはハト派、RBNZはタカ派のため差が縮まっています。豪ドル/ニュージーランドドルをロングするのがセオリーです。

 

AUD/NZDを売ったり、買ったりするのと同じですが、これにより為替差益を得るという取引です。また、論理的には安すぎてもそのまま同じ方向に動くこともあるので、リスクは少ないですがありますので、ご注意を

 

これに対して近年人気となっているサヤ取りは同じ通貨ペアでのFX業者間により異なるスワップポイントを利用して稼ぐという手法です。

 

例えば2018円12月時点では、DMMFXでユーロ/円を1万通貨購入すると買いスワップを1日1円支払い、同時にGMOクリック証券で1万通貨を売却すると1日13円をもらうことになるので、1日あたり12円のスワップポイントを受取れることになります。

 

このサヤ取りならば為替差損を気にせずにスワップポイントをほとんどノーリスク(スプレッド分のを除く)で獲得できるのでおすすめできます。

 

ただし、こうした主要通貨でもお正月やお盆休みなどには流動性が低くくスリッページも大きくなり(2020年1月3日には通常の0.4~0.5銭のスプレッドが2銭に拡大)、また異なるFX会社では同一のレートということもありません。

 

そのため、特に入門者や初心者の方は、まずは先進国の中で金利が一番高く、普段はスリップもせず、会社間でのレートやスプレッドもあまり差がない米ドル/円から試してみることをおすすめします。

 

残念ながら2021年9月時点では各FX会社のスワップポイントに大きな差は見られず、サヤ取りにおすすめできる2つの口座は見当たりませんでした。

 

 

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