FX初心者向け入門・始め方と口座比較

FX入門〜初心者におすすめ!外貨預金と比較した長所と為替レート変動要因

為替取引の参加者とインターバンク市場概要

今回の「ABSの今井雅人流FX初心者のための入門・始め方と口座比較」の講義では経済の話も出てくるので、経済が苦手な入門者や初心者の方には少し難しいかもしれません。図も使って解説していますので、何とかついてきてください。

 

FXもそのうちに含まれる 為替取引には、さまざまな参加者がいます。銀行や機関投資家ヘッジファンドなどの投機筋、そして商社や自動車メーカー、石油会社などの輸出入業者、そしてみなさんのような入門〜初心者を含む個人投資家 などがそれです。

 

このうち銀行などの金融機関は、 インターバンク市場というところで取引しています。この市場には、輸出入業者や個人は参加できません。あくまでも金融機関のみです。そして、ここで形成される為替レートが、いわば為替の卸値になります。

 

一方、輸出入業者や個人は、銀行との間で外国為替取引を行います。これが対顧客市場と呼ばれるものです。ここではインターバンク市場で形成された為替レートに一定の手数料を加味したレート が、適用されます。これを対顧客為替相場といい、銀行店舗にTTS、TTBとして表示されます。

 

通常 、外貨預金や外国債券、外国投資信託などの外貨建て金融商品は、対顧客為替相場で取引されています。この為替レートは原則として1日のうち1回だけ決められ、終日適用されます(東京仲値)。

FXの概要と外貨預金と比較した長所

為替取引がはじめての入門者や初心者のみなさんでもインターバンク市場並みの条件で取引できる外貨建て金融商品があります。それがFX です。

 

FXは、インターバンク市場での取引と同様に 、常に変動している為替レートの動きを捉えて、さまざまな通貨を売買する取引です。しかも、外貨預金などに比べてはるかに手数料が安い、というメリットがあるのです。

 

外国為替市場の仕組み

図3 外国為替市場の仕組み

為替レート変動の仕組みとは

為替レートも株価と同じで、買い手と売り手のバランス、つまり需給バランスにより 変動します

 

たとえば米ドルを買いたいという市場参加者が大勢いれば、 当然米ドルが買われますが、一方で他の通貨を売らなければなりません。日本の市場参加者であれば円を売ることになります。その結果、米ドルは上昇し、円は下落します。ユーロ経済圏であれば、ユーロを売って米ドルを買うことになり、ユーロ安・米ドル高が進むのです。

 

第3章から第5章で詳しく解説しますが、 需給バランスはいろいろな要因で決まってきます。例をあげると 、景気のよい国の通貨は買われます。その国に投資することによって利益を得る機会に恵まれるからです。景気がよければ株価も上がり、ビジネスチャンス も広がるでしょう。

 

日本の景気回復期待が強まったとき、外国人投資家が日本株を買い円高が進みやすくなるのは、そうした背景があるからなのです 。

 

金利も、通貨の需給バランスに影響を及ぼします。2つの国の金利を比較し、より高い金利の国の通貨が買われるのです。そのほうが少しでも多くの金利収入を確保できるからです。

 

また、「FX入門〜初心者におすすめ!円と米ドルの特徴と比較 、アノマリー」で詳しく後述されていますように世界の基軸通貨は米ドルですから、米国の通貨政策が為替レートに影響を及ぼすこともあります。

 

たとえば、米国の通貨当局がドル高政策を重視することで、米ドル買いが加速することがあるのです。

為替レートの変動のしくみ

図4 為替レートの変動のしくみ

 

為替レートを動かす4つの主要因とFX入門者や初心者の取るべき行動

米国の貿易赤字や中国元の切上げなど 、毎日のように国際経済に関する情報があふれています。そうしたニュース(情報)と為替(FX)レートの関係はどうなっているのでしょうか?

 

為替レートを動かす主な要因

図5 為替レートを動かす主な要因

 

為替(FX)レートを動かす主な要因としては、上の図5に示した4つが挙げられます 。世界の為替(FX) 市場は基本的に米ドルを中心に動いていますから、米国の動向が大きく関係していることがわかります。

 

では、これらの要因を十分に把握し、分析、検証すればFX入門者や初心者でも長期的な予想が可能になり、1年後の為替の方向性を当ててFXで勝つことが可能になるのでしょうか?答えはノーです。

 

仮に予想を立てた段階ではその方向に進む確率が高かったとしても、突発的な事件や事象が起これば、予想は根本的に変わることになります。将来に起こる事件や事象を知りうる能力など誰にもありません

 

また、誰よりも早く密かに情報を入手し先回りをして 売買をし、FXで利益を上げる ことはできるでしょうか?残念ながらそれも無理です。

 

世界中のプロが情報収集を競いかつ瞬時に情報が広まる世界において、FX入門者や初心者はもちろん、一般の個人投資家 のみなさんが相場に影響を及ぼすような重要な情報をプロより先に 入手するなどということは、到底 不可能でしょう。

 

したがって、予想を立てたり情報を集めたりすることはそれを職業にしている専門家に任せ、特に入門者や初心者のみなさんは、為替レートが動いた方向についていくようにするだけで 十分でしょう。

 

松田遼司の解説

この2番目の記事では、外貨預金などFXだけでなく、今井先生は外国為替商品全般について解説されています。

 

その中で、FXの取引レートがインターバンク市場というプロである銀行同士の取引レートとほぼ変わらないと書かれていますが、確かにそうですよね。

 

海外旅行に行くときに空港の銀行でドルやユーロなどの外貨に両替をしますが、実際のレートよりも2円も3円も悪いレートで交換させられることになり、閉口してしまいます。

 

それに対して、私が使っているいくつかのFX会社ではどの口座でも、買いと売りの差であるスプレッドはドル円の場合、1円どころか1銭もないです。

 

15年前にFXを始めた時は、もっとスプレッドが大きかった記憶があります。手数料だけで比較すると、FXって個人投資家にとって本当に有利な商品になりましたよね。

 

次に為替レートを動かす要因について述べられていますが、まず金利差は為替に影響を与えるとあります。しかし、金利が話題になるのはアメリカの金融政策や政治や経済など他の話題がない時だというのも、ようやく分かってきました。

 

新型コロナウイルスの影響でどの国の金利もほとんどゼロに近くなり、2021年のFX相場、特に米ドル円相場はボックス相場が続いていました。しかし、11月になりBOEショックが起こりポンドだけでなくクロス円が円高に大きくふれました。その後のサンクスギビング中のオミクロン株の発見によるリスクオフでも大きな円高トレンドとなりました。しかしその後は米国の利上げが6月でなく3月となる、3回でなく4回となるという意見も出始め、利上げが加速化そうです。トレンド相場になると嬉しいですね。

 

ボラティリティーが小さいと、儲かりません。それどころか、方向性がわからない間に沢山取引をしていると、いつの間にか損がふくらんでしまうことが多いのです。

 

入門者や初心者の方にとっては、長かったボックス相場が終わりに近づいている今こそが、実はFXを始めるチャンスなのではないでしょうか?

 

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