FX初心者向け入門・始め方と口座比較

FX入門〜初心者には損切りや逆指し値注文等のリスク管理が必須!

FXでは損切りが上手くできることが勝利の秘訣!

 

今回の「ABSの今井雅人流初心者向けFX入門・始め方と口座比較」講義は、入門者から初心者脱却を目指す方まで、何度も読み返していただきたい重要なトピックです。あまり楽しい話ではないですが、途中で逃げずに最後まで読むようになさってください

 

投資は利益が出ているときは問題ないのですが、損をしたときの対応が難しいのです。それは、株式投資もFXも同じこと。「損切り」をうまくできるかが、投資を成功させられるかどうかの、分かれ目なのです。

ロスカット・ルールとストップ・ロス・オーダー

 

FX取引は元本保証の金融商品ではありません。もしご 自分の為替予測が外れたら、損失を被ることもあります。その損をなるべく抑えるために、各取引会社は「ロスカット・ルール」を設けています

 

このルールは、相場が思惑に外れた動きをした場合、顧客の損失が無限大にならないことを目的としています 。保証金(「証拠金」ともいう)が一定の額まで減ってしまったら、取引会社が ポジションの一部やすべてを決済してしまうというものです。

 

ルールの行使には、前もってロスカットのラインを設定している会社、自動的に決済される仕組みの会社、警告の連絡 を送る会社など、FX会社によって異なります 。

 

また、注文を出す際に自分でリスク軽減を図る方法もあります。「ストップロス・オーダー」または 「逆指値注文」とも呼ばれるもの です。相場が変動した際は 、あらかじめ指定したレートを超えた時点で成行(後述)の売り注文・買い注文を行う のです。

 

FXは機動的な投資ですので、リスクは減らしておくに越したことはありません。入門者や初心者の方はFX開始時からこのストップロスオーダーをエントリーと同時に行うように心がけてください

損が膨らみすぎないための対処方法

図15 損が膨らみすぎないための対処方法

FX市場から退場させられる最も避けたい追証や強制ロスカットとは

 

FX取引においては、 保証金がポジションを維持するのに不足すると、いわゆる追証(マージン・コール)を求められます。つまり 、最初に差し入れた保証金が取引を維持するのに必要なだけの担保価値を持ちえなくなってきたので、改めて保証金を追加するように求められるのです

 

基本的に追証は、現在では損失額が膨らみ納めた保証金の100%を超えてくると、要求されるケースが多いようです。これは下記のスイスフラン・ショックで損失を支払えない顧客が続出し、FX会社が大きな損失を被ったためです。それまでは図15にあるように50%で通知が来ていました。ルールが非常に厳しくなったということです。

 

たとえば 、保証金の有効保有額が追証 のラインである維持率100%(ロスカット・ルールは維持率50%以下)を下回った場合、あらかじめ決められた期限までに維持率が100%を回復しない場合は、未決済ポジションの一部を反対売買して100%に引き上げるというものです 。

 

では、損失額が追証がかかる100%のレベルを超えてさらに膨らんでいった場合はどうなるでしょうか。この場合は強制的に反対売買が行われ、ポジションが決済されます

 

これも会社によってやや異なりますが、概して損失額が当初納めた保証金の50%を超えた段階でかかるようです(以前は図15にあるように70%でした)。強制決済されると、最初に納めた保証金額から損失額を差し引いた金額のみ が残ることになります。たとえば当初100万円の保証金を納め損失額が50万円になった場合は、50万円が残る計算です。入門者や初心者の方はこういうことにならないよう、逆指値注文を入れることを習慣づけましょう!

 

スイス・フランショック等が起きると、手元に借金だけが残ることも….

 

このように二重の安全装置がかかっていますから、損失額が当初納めた保証金の範囲を超えて発生し資産がマイナスになるということは、基本的にはありえません。

 

ただし、相場の大暴落などでレートが飛んでしまう場合などは、この限りではありません。近年では2015年1月に起きたスイス中銀がユーロ介入の停止を宣言したことによりスイスフランがあっという間に暴落したスイスフラン・ショックが、記憶に新しいところです。

 

入門者や初心者の方は特に、追証発生や強制決済といった事態に追い込まれる前にきちんと自分で損切りを行ない、次のチャンスには再び取引できるように準備しておくことが肝心です。

 

損失をそのままにしておくと・・・

図16 損失をそのままにしておくと・・・

 

退場を防ぐにはレバレッジは低く抑える事と、逆指し値注文の習慣化が必須!

 

再度強調させて頂きますが、 FX取引のメリットのひとつは少額資金から始められることです。取引会社によって異なりますが、たとえば1万ドル分の外貨を取引するのに必要な手元資金(保証金)は1ドル=100円でレバレッジが10倍とすると10万円程度。それだけ気軽に始めることができるのです。

 

しかし 、手軽に始められるからといって、リスクまで軽減されるわけではありません。むしろ少額資金で大きな取引ができる分、FX取引は他の外貨建て金融商品に比べて高いリスクを背負うことになります

 

レバレ ッジ効果」は両刃の剣です。上手く使いこなせば高いリターンが期待できる一方、大きくロス することもあります。基本的に入門者や初心者の場合は、「FX入門〜初心者におすすめ!諸刃の剣のレバレッジは2~3倍に抑えるべき!」の最後でも触れたとおり、 2〜3倍程度のレバレッジで運用するのが最も無難だと思います。

 

では、最低保証金としていくら預ければいいのでしょうか。これはFX会社によって異なるので、事前にチェックしておくといいでしょう。最も多いのが10万円程度(レバレッジが10倍の場合)を最低保証金とするFX会社ですが、なかには10円から始められる会社(レバレッジが10倍の場合)もあります

 

最低保証金の金額が小さくなるほど手軽に投資できることになりますが、大事なことは、ご自分が負える リスクをきちっと把握し、レバレッジを必要以上に高めて投資しないことです。保証金は常に余裕を持たせることが肝心なのです。

 

繰り返しになりますが、入門者から初心者の方はこれに加えて、逆指値注文を必ず入れることも習慣化させましょう!

 

最低の必要保証金は10万円程度から

図17 最低の必要保証金は10万円程度から

松田遼司の解説

この7番目の記事では、今井先生はFX会社による追証とストップ・ロス・オーダー、それを防ぐための逆指値注文の習慣化の重要性について解説されています。

 

FX会社では以前は証拠金が50%を下回ると追証のメッセージが送付されてきました。そこでまずポジションを手仕舞うまたは追加の証拠金を入れることで、証拠金を50%以上にする必要がありました。これが、現在では100%に引き上げられた、ということです。

 

放置しておき、証拠金20%になった段階で強制的な反対売買が実施され、みなさんのポジションはクローズされ、当初の証拠金の20%しか手元に残らなくなっていました。こうなると、その後にアベノミクスのようなおいしい相場が来ても指を加えて見てるだけでみずみずチャンスを逃す事になってしまうわけです。現在は50%で強制決済されるので、半分はお手元に残るのである意味安心ですね。みなさんにとっても、FX会社にとってもウィン・ウィンになっています。

 

そして、ロスカットを防ぐために必要となってくるのが逆指値注文の設定です。1度の取引で証拠金の5〜10%の損失がでるところに指値をしておくのがおすすめのようです。図17にあるように、レバレッジも3倍程度が無難のようです。

 

 

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