海外企業紹介

副業・起業のためのシリコンバレーの企業紹介
ショッピファイ(Shopify)

掲載:2021/8/30

最終更新日:2021/08/30

※記事の内容や肩書は、講義時のものです

アタッカーズ・ビジネススクールの、投資・副業・起業を目指すミレニアル世代・シニア・女性等への起業のアイデアとなる、シリコンバレー等の注目企業紹介のコラム。今回はショッピファイ(Shopify)について、将来の起業家・アントレプレナーであるシニア・女性・ミレニアル世代のみなさんと共に見ていきましょう。

投資・起業・スタートアップを目指す方必見!ショッピファイ(Shopify)の概要と沿革

ショッピファイ(Shopify)は、同名のECサイトを簡単に開設・運営できるようにするためのプラットフォームを提供する企業です。本社はカナダの首都であるオタワにあります。サーバーやショッピングカートの用意がいらず、誰でも簡単にECショップを開設できるので、欧米では急成長中です。

ウェブサイト構築を容易にしたワードプレスのECサイト版と考えて頂けるとイメージしやすいと思われます。何度も紹介してきたので未来の起業家・アントレプレナーのみなさんにはおなじみのネットフリックスやスポッティファイなどで知られるサブスクリプション型のサービスです。2018年から日本語にも対応しているそうです。

同社のウェブサイトによると2019年6月時点で、175ヶ国で100万ものショップが利用し、2019年の売上は約1,700億円、5,000人もの従業員を抱えているそうで、もうスタートアップとは呼べない規模にまで成長しているようです。

2004年にオタワの喫茶店に集まる5人の仲間がスノボのオンラインストア「Snow DEVIL」を始めたのがきかっけでした。既存のECストアのサービスに不満を感じた設立者の一人であったプログラマーがルビー言語で書かれたオープンソースで自ら「Snow DEVIL」のプラットフォームを作成し、2ヶ月後にローンチしたそうです。

そして、副業・起業・スタートアップを目指す閲覧者の方に何度も申し上げてきたように、ビジネスモデルの変更は起業家にとって常に頭においておかねばならない課題です。オンラインストアよりもプラットフォームを提供した方が需要が大きいと判断し、2006年にショッピファイ(Shopify)はリリースされました。

2009年には、APIを公開と同時にアップルストアに出店します。ショッピファイ(Shopify)のアプリを開発したデベロッパーはその作品をショッピファイ(Shopify)のアップルストア店で売れるようにしたわけです。

2010年には無料アプリをアップルストアにローンチ、店舗オーナーはiOSを積んだ携帯機器で、いつでもどこでも、オンラインショップの動きを見られるようになりました。同年には店舗が競争する独自のコンペも開始し、優勝店舗はヴァージン・グループの創立者のリチャード・ブランソン氏などの大物起業家がメンターになってくれるという日本では考えられないような特典を用意しました。

同年にはオタワで最も成長している企業に選出され注目を集め、12月のシリーズAでは約7億円、翌年のシリーズBでは15億円を調達しました。

2012年にはモバイルソフトウェア企業を、13年にはデザインスタジオを買収し、モバイルとデザインを強化しました。起業家・アントレプレナーの読者には、サムリーなどで何度も取り上げてきましたが、ミレニアル世代の関心を引くにはやはりデザインが重要なのだとこのメルマガシリーズでご理解いただけたのではないでしょうか?

2013年には「Shopify(ショッピファイ)Payments」をリリース、加入店舗でのクレカ決済を実現しました。実店舗用にはiPadでデビッドカードとクレジットカードを扱えるようにしました。シリーズCで約100億円の獲得に成功しました。

2014年には「Shopify(ショッピファイ)Plus」という高級ブランドなど大規模店舗向けの機能やサポートを充実させたサービスをローンチ、同年末までに12万の店舗が参加しました。デロイトによるカナダの成長企業50では第3位となりました。

2015年オタワとニューヨークで上場、約130億円を調達しました。アマゾンが独自のECストアを閉鎖してショッピファイ(Shopify)を推薦すると、株価は急騰しました。2016年には獲得した巨額の資金を元に多くの会社を買収し、機能や販売網を強化しました。

2017年にはアマゾンと統合、ショッピファイ(Shopify)に参加している店舗はアマゾンでの販売が可能となり、一気に成長をしていくことになります。実店舗向けにはブルートゥースでのデビットカードとクレジットカード払いも実現、スイカのようなタップ払いもできるようになったのです。

2018年にはロスアンゼルスに直営店をオープンし、ショッピファイ(Shopify)の使い方のクラスを開講、店舗を運営するユーザーが交流できるバーも併設されました。オタワのあるオンタリオ州で大麻が合法化されると、その流通にも使用されました。

2019年には大型店舗へのサービス強化のためにB2BのECプラットフォーム企業を買収、商品の受注から決済までを扱えるようになりました。また、チャット機能を改善しました。

2020年には国外への販売を充実させるためにアリペイと提携しました。

起業家・アントレプレナー注目!ショッピファイ(Shopify)のの商品とは?

ショッピファイ(Shopify)はEC店舗運営に必要な出荷、決済、在庫管理、マーケティングなど一連のサービスを提供しています。領収書作成など機能拡張のためのプラグインが約3,000と豊富で好きに選べ、カスタマイズできるのが特徴です。ワードプレスと同じですが、プラグインが悪さをすることがあるので、プログラマー以外の方が出店する場合はプログラマーの助けが必要になると思われます。

上述のようにデザイン会社を買収しており、デザインは商品レイアウト、色、スタイルから文字のフォントまで自由に選べます。100種類もあるので、個人の店舗ならばデザイナーは不要かもしれません。

送品在庫注文管理は一覧、配送中などのステイタス、検索、価格、揃えています。顧客管理では過去の履歴も追えるので顧客の傾向を把握できます。

分析は売上、リピーター率、デバイスや国別の経路などグーグル・アナリティクスのEC 版だと考えていただくとイメージが把握できると思います。

商品レビューなどアマゾンやフェイスブック、インスタなど各種SNSの商品ページとの連携が可能です。ブログ機能やメタディスクリプションやタイトルの文字数の設定などのSEO機能も備えており、自己店舗への、流入を増やすことができます

上述のように実店舗向けの管理や決済ツールも装備されています。

他店舗でも手に入る商品ではなく、オリジナルの商品ならば、消費者が検索してみつけてくれるでしょう。D2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)を目指す方にとっては、大手モールに出品するよりも自己ブランドを認知してもらえます。直接フィードバックを得られるので、マーケティング戦略も立てやすいでしょう。ブランド品など既に認知度が高い商品では大手モールに集客を依存する必要がなく、さらにメリットがあります。

欠点としては、集客力がないので、一般品の販売では大手モールと比較すると不利だと思われます。また、上述のプログラマーが必要越境販売は実は複雑で敷居が高い事も挙げられます。また、アプリやテーマは日本語化されていないので、英語力は必要となります。

価格はベーシックプランで月$29、約3,000円という安さです。他のサブスクリプション商品と同様に、2週間の無料のお試し期間があります。

自己のファンドではCO2排出削減を提唱しており、こうした姿勢が欧米は評価されているそうです。

結論としては、差別化した商品を販売するのならば、おすすめのプラットフォームだといえるでしょう。

ショッピファイ(Shopify)のように、既存のサービスを使っていて不満だから独自にサービスを開始して成功したケースはよく見うけられます。副業・起業・スタートアップを目標とするみなさんも、なにかインターネットを使っていて「こんな機能があればいいな?」と思えることで、起業されるのもありでしょう。世の中の役に立つはずでしょうから。

著者:松田遼司
東京大学卒業後、世界のトップ20に入るアイビー・リーグのMBA修了。外資系IT企業のアナリスト、エグゼクティブ、Web社長等を歴任。3度起業し、2度のエグジットに成功している。
FX業界の重鎮である今井雅人氏の5冊の著書を再構成・無料公開した「FX初心者の資産形成・運用向け今井流FX入門・始め方と口座比較」の講義解説者でもある。

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