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映画から学ぶ起業・スタートアップ向けアドバイス
『チャーリーとチョコレート工場』

2021/02/24

アタッカーズ・ビジネススクール(ABS)のシニア・女性等への映画から学ぶ起業アドバイスのコラム。今回は、キリスト教の7つの大罪は犯してはならない、会社は家族なのだと教示してくれる『チャーリーとチョコレート工場』について、将来の起業家・アントレプレナーであるみなさんと共に見ていきましょう。

起業・スタートアップを目標とする方への『チャーリーとチョコレート工場』の概要

『チャーリーとチョコレート工場』は、以前にご紹介した『ティム・バートンのコープスブライド』と同時進行で2005年に制作された、バートン監督の傑作ファンタジーです。彼の最高作、といえるかもしれません!これは、ファンタジーの料理人として映画界一番の腕を誇る彼に、最高の素材が用意された結果なのでしょう。おいしくて、当たり前なのです!

その最高の素材とは、

1.原作である「チョコレート工場の秘密」は名作(ファンタジー文学のメッカのイギリスで、「指輪物語」、「ハリー・ポッター」に次ぐ人気作品)

2.奇人を演じることにかけては恐らく現在最高の役者であるジョニー・デップが主役(『シザーハンズ』、『エド・ウッド』などを思い出して頂きたいです)

3.CGではなく、特殊効果で実際に作られたウオンカの夢の世界

このすばらしいコンビネーションで、この作品を見る間、観客はしばし現実の世界から逃避できることは間違いないでしょう。上映後に拍手が起きた映画は、本当に久しぶりでした!

しかし、米国最大の映画批評サイトRotten Tomatoesの聴衆32,495,60人による平均スコアは3.04と以外に低く、日本と異なり、本場の米国では余り評価されなかったようです。子供向けの作品とみなされてしまったようです。

主人公チャーリー役は、英国出身のフレディ・ハイモアです。ピーター・パンの作者とモデルとなった少年との出会いを描いた『ネバーランド』(04年)で放送映画批評家協会若手男優賞を受賞、子役として注目されていました。共演したデップと再びタッグを組んだこの『チャーリーとチョコレート工場』でも、大人顔負けの素晴らしい存在感を見せています。

もうひとりの主人公のウォンカ役ジョニー・デップです。バートン監督のファンタジー『シザーハンズ』(90年)、ディカプリオ共演の名作『ギルバート・グレイプ』(93年)、バートンと再び組んだ『エド・ウッド』(94年)、ジム・ ジャームッシュ監督の傑作『デッドマン』(95年)などで、アメリカでは90年代にはトップ俳優の中入りを果たしていました。日本でも、ディズニーのアトラクションを映画化した『パイレーツ・オブ・カリビアン』(03年)の大ヒットにより、遅ればせながらブラピとディカプリオと並ぶ人気俳優となっていました。

起業家・アントレプレナーを目指すみなさん向けの『チャーリーとチョコレート工場』のネタバレなしの途中までのストーリー

ストーリーは、謎に包まれた天才ショコラティエ、ウォンカ(ジョニー・デップ)についての語りから始まります。ウォンカはたくさんのお菓子を発明してきたのですが、レシピを盗まれてからは、工場は長い間閉鎖されていました。しかし、チョコレートは不思議なことに、出荷され続けていたのです。

ある時世界中に出荷される膨大な数のチョコの中の、5枚だけにゴールド・チケットが封入されました。ウォンカは、1.ゴールド・チケットをゲットした5人の子供たちとその保護者の10人が、チョコレート工場に招かれること、2.チョコレート工場を見学するあいだにいろいろなテストが行われ、最後に残った1人には最高のプレゼントが贈られることを、世界中に知らせました。

チケットを手にした4人の子供が取材を受けました。5枚目はまだ見つかっていませんでした。そして貧乏だったチャーリーが、偶然拾ったお金で買ったチョコレートの包を開けると、そこにはゴールド・チケットが入っていたのでした・・・。

『チャーリーとチョコレート工場』を観て起業・スタートアップを目指す方に気づいて頂きたい点

主人公のチャーリー以外の4人の子供は、本当に嫌なやつばかりです。子供でも十分に理解できるほどに、変なやつら。起業・スタートアップを目指すミレニアル世代や主婦の方には、こんな子供に育てちゃ駄目だよという親への、シニアの方には、祖父母への教訓となっています。

オーガスタスは、食いしん坊です。子供が食べたがっても必要以上にあげちゃいけないよ、そうじゃないと抑制のきかない、我慢ができない大人になっちゃうよ。7つの大罪のうちの暴食ですね。

バイオレットは超自信家、野心家。他人に勝つことしか考えていない。ちゃんとしつけないと他人の意見などまったく聞く耳を持たない、一匹狼になっちゃうよ、世の中は他人の協力なしでは生きていけないんだから。7つの大罪のうちの嫉妬でしょうか?

ベルーカは、とにかくすべて自分の思い通りにならないと気がすまない。甘やかしてそれを許してしまっている親に、責任があります。今の日本で一番多いのはベルーカタイプでしょうか?7つの大罪のうちの強欲ですね。

マイクは、いわゆるIT天才児。自分が天才だと思い込み、他人を馬鹿にしきっています。ビデオゲームとしか会話できない、コミュニケーション能力の欠如した新世代の子供。日本でもすでに増えてきている?これは7つの大罪のうちの傲慢ですね。

チャーリーは、家族が大好きな本当にいい子供。自分の幸せよりも、家族の幸せを考える。おじいちゃんもおばあちゃんの事も大好きで、お小遣いをねだる対象ではなく、愛情の対象です。

『チャーリーとチョコレート工場』は、現代の競争社会へのアンチテーゼです。相手をけおとし、利用するのではなく、一緒に助け合って生きていこう、家族はその礎だということを、思い出させてくれる映画です。将来の起業家・アントレプレナーである閲覧者の方には、共同創業者や部下は家族なのだということを、示唆してくれています。

アメリカの個人主義、競争主義が世界を席巻し、日本もそれに巻き込まれています。イタリアやメキシコのような大家族制度は崩壊し、核家族化がすすんでいます。終身雇用を掲げ、社員を家族として守ってくれた会社ももうほとんど存在していなく、会社への信頼感も薄れています。本当にこんな時代でいいのかということを問いかけてくる映画が、本来は個人主義であるアメリカから生まれてきていることに、意義があるのです。9.11、イラク戦争、リストラの嵐でアメリカ人も家族の重要性を再認識していたはずなのですが、現在はどうなのでしょうか?

『鋼の錬金術師』に登場する人間の敵である人造人間ホムンクルスには、キリスト教の7つの大罪の英語名がつけられていました。『チャーリーとチョコレート工場』と同様に、7つの大罪はよくないことなのだと、子供に刷り込んでくれているわけです。子供と一緒に鑑賞し、すべての子供がチャーリーのように育てば素晴らしいですよね?

チョコレート工場の内部が画面に映されたときの感動は、言葉に表せないです。本当にこんな不思議な世界があったらなんて素晴らしいのだろうと、息をのむことになります。

ファンタジーとしての娯楽映画としても嫌なことを忘れられられますし、家族についてとかも考えさせられます。とにかく心が暖かくなるので、是非とも観ていただきたいです!

著者:ポッシュF
東京大学卒業後、世界のトップ20に入るアイビー・リーグのMBA修了。外資系IT企業のアナリスト、エグゼクティブ、Web社長等を歴任。3度起業し、2度のエグジットに成功している。
FX業界の重鎮である今井雅人氏の5冊の著書を再構成・無料公開した「FX初心者の資産形成・運用向け今井流FX入門・始め方と口座比較」の講義解説者でもあり、今井氏と並ぶトップFXアナリストの西原宏一氏につけられたあだ名がポッシュ。FはFXのF。